ドール写真撮影講座 セッティング編
では、次にドールの撮影の際の環境についてお話しします。あくまで自己流ですので。もっといい方法、安上がりな方法があれば私が教えていただきたいぐらいです。あと、もっと本格的に勉強したいという方は、コマーシャルフォトという商業写真の専門誌がありますが、その別冊にテーブルフォト(商品撮影)を本格的に解説している本がありますので、それをご覧になるといいと思います。こちらの方が普通の写真雑誌を見たりするよりも、数段魅力的なドール撮影ができると思います。 写真1が私の撮影環境です。昔から使っている普通の勉強机(すいません、汚い机の上で(^^!)に蛍光灯のZライト、そこに文房具屋で買ってきた1枚30円の色画用紙をセットします。1枚では足りないので2枚セットしてあります。 |
(写真1) | |
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次に、光源として使用するスタンドにディフューザーをセットします。ディフューザーといっても私の場合はコンビニのレジ袋なのですが(笑 写真2) この方法は、白熱電球のスタンドでは絶対におこなわないでください。過熱して危険です。 要は、乳白色の半透明のものならだいたいが利用できます。トレーシングペーパーでも構いません。プロは専用の乳白色のプラスチックの板を使用します。 |
(写真2) | |
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で、肝心のディフューザーとは何をするものかというと、光を拡散させて柔らかくするものなんです。下の比較写真をご覧ください、スヴェトラーナを撮影した際の頭部のアップです。ディフューザーの有無以外は全く同条件で撮影してます。ディフューザーなしの場合、頭髪の反射部分が鋭角的な反射であるのに対し、ディフューザーありの場合、柔らかい反射であることがお分かりかと思います。この工夫で髪などの描写に違いが出てきます。たとえて言うならば、ディフューザーなしだと髪を櫛でといたらキシキシと音を立てそうなのに対し、ディフューザーありならサラサラと音を立てそうな感じになります。 |
ディフューザーなし | ディフューザーあり | ||
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次にレフ板とセッティング方法につてお話しします。 レフ板は極端な話、光を反射するものなら何でもいいのですが、やはりディフューザーを使用する場合と同様に、ある程度拡散して柔らかい光を作り出すものが理想です。写真用品店などで専用のレフ板が売ってますけど、あれは人間を撮影するためのものがほとんどですので、ドール撮影には大きすぎます。だいたい高価ですし(^^! 私は下の写真のようなものを使用しています。これは段ボールの板に両面テープで台所用のアルミ箔を貼っただけのものです。ただ、ポイントはアルミ箔の裏のつや消しの面を表にくるように貼り付けています。ディフューザーと同様の理屈で、こちらを表にした方が光が拡散して柔らかくなるんです。 このレフ板を、光が回り込みにくい方にも光が当たるようにセッティングします。小型の三脚とかあるといいのですがちゃちな割に高いので(2000円ぐらいします)、私は本を積み重ねたり、文鎮をストッパー代わりにしたりしてセットしています。 |
レフ板 | セッティング | ||
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下の写真が、レフ板の有無の比較ですが、これもディフューザーのときと同じように、レフ板の有無以外は全く同条件で撮影しています。頬の部分の影などに明らかな違いが現れます。 ただ、コントラストを強くつけた写真を撮りたい場合にはレフ板なしで撮影するのも手です。どのような写真を撮りたいかによってケースバイケースで使用してください。 |
レフ板なし | レフ板あり | ||
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