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アイペイント講座 第2夜 瞳のグラデーション

 では、第2夜です。この段階では、瞳の描き込み、特にグラデーションがメインとなります。


白目のペイント
 まず、白目の部分を塗っていきます。白目はチタニウムホワイトに、透明感を出すためにパールメディウムを多少混ぜたものをグラデーションメディウムで溶いて塗っていきます。アイペイント全体にいえることですが、リキテックスはグラデーションメディウムを使って、かなり薄めに溶きます。ちょうど普通の水彩絵の具を塗るぐらいの感じです。薄めに溶いたリキテックスを塗り重ねることによって綺麗に仕上がります。私もそうでしたが、初めのうちはなかなか色が出ないので、ついつい濃いめに溶いて塗ってしまいます。しかし、それでは仕上がりが汚く、塗りや線も上手く表現できないと思います。ただ、あまり薄めすぎるとソフビヘッドの表面ではじかれてしまいますので、薄めすぎないようにしてください。このあたりは実際に塗っていただいて感じをつかんでいただくほかないと思います(^_^; あと、筆先に多く塗料を含んだ状態で塗ると失敗する確率が高いです。塗る前にティッシュペーパーの上で穂先の調子を整えるようにすると上手くいくと思います。
 ここでは、筆はHF面相の細を使用しています。


瞳のベース色
 次に、瞳のベースとなる色を塗ります。今回は青い瞳に仕上げようと思うので、チタニウムホワイトに少量のフタロシアニンブルーを混ぜて、薄い水色を作ります。これをまた例によってグラデーションメディウムで薄く溶いて、HF平筆No.2を使って塗っていきます。あくまでベースの色ですから、少々下地が透けていても気にしないでください。塗り重ねていくと斑も目立たなくなりますから。


第1段階のグラデーション
 ではいよいよグラデーションをつける作業に突入です。フタロシアニンブルーを薄く溶いて、グラデーションが始まる部分を塗っていきます。いくら薄めても、単に塗っただけでは、塗った部分の境目部分ははっきりと出てしまいますので、ベースの色との境目(写真ではフタロシアニンブルーで塗った下の部分)を、生乾きのときに、水を含ませた筆でなぞるようにすると、境目部分が綺麗にボケます。スロードライブレンディングメディウムやグラデーションメディウムを使っていても、水彩並みに薄く溶いたリキテックスは意外と早く乾燥するので、この作業は手早く行ってください。
 ここで用いる筆は、HF面相筆の小と細です。


第2段階のグラデーション
 同じ要領で、瞳の色を、徐々に濃く塗り重ねていきます。写真は、フタロシアニンブルーを濃いめに溶いて塗ったあと、フタロシアニンブルー + プルシアンブルーでグラデーションをつけて塗った段階です。


第3段階のグラデーション 瞳の中心部の描き込み
 さらに塗り重ねます。納得のいくまでグラデーションをつけてください。写真左側はフタロシアニンブルー + ペイニーズグレーで塗り重ねた段階です。最後に、フタロシアニンブルー + マースブラックで瞳の中心を塗ります。写真ではあまり違いが分かりませんけど(^_^; 実際にやってみると、徐々に瞳の色に深みがましていくのが分かると思います。

 第2夜はここまでです。第3夜はいよいよ仕上げの段階です。


  使用する道具  第1夜 下描き  第3夜 仕上げ



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