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特殊な工具

 ここではドール製作に使用する工具のうち、特殊な工具を紹介します。
 以下に紹介する工具は特殊なうえ、それ相応の値段もします。したがって、ドールに嵌ってしまって抜け出せなくなってから購入されてもよろしいかと思います(^^!

リューター

 ルーター、モーターツールともいいます。要するに小型の電動ドリルのような物です。歯医者さんごっこが出来るようなものを想像していただければよろしいかと(実際、私はこれで父の部分入れ歯を修理したことがあります。よい子のみなさんはまねしないように(笑))。
 写真1が私の使用している物です。プロクソンという会社のものです。もうずいぶん前に購入したのでどれくらいだったか忘れてしまいましたが、確か6000円くらいだったかと思います。高級な物を買うお金がなかったので、回転数の調整がきかないタイプのもので、それを無理やり使いやすい回転数に落とすために、7.2ボルトのラジコン自動車用のバッテリーを接続して使用しています。皆さんはこんな使い方せずに、素直に回転数調節機能付きのモデルにACアダプターを組み合わせて使用なさるのがいいと思います。
 このリューターがあるとドールのボディー製作の労力が半減しますね。まず、これがないと首のボールジョイントの埋め込みなどの改造をすることは相当困難です。また、ボディーのパーティングラインや段差を削り取るのが非常に楽です。サンドペーパーを使ってやろうとすると1時間かかる工程が10分くらいで済みます。

(写真1)
リューター


ビット

 リューターの先に取り付ける刃のことです。
 私は写真2のビットを最もよく使います。パーティングラインや段差、バリなどを削るのに用いるほか、手首や足首の関節の受け側をテーパー状に削る際に使える重宝する一品です。一番汎用性が高いと思ってます。
 写真3のビットは主として首にボールジョイントを埋め込むときに用います。ボークスのNEW−EBボディでは首ジョイント部分に元からあるジョイント基部を削り取ってからボールジョイントを埋め込むのですが、その切削の際、このビットが形といい、大きさといい、ちょうど使いやすいんです。

(写真2) (写真3)
円錐状のビット ボール状のビット


 写真4のビットはサンドペーパーをタケノコ状に巻き付けて固めたものです。写真2のビットでパーティングラインを荒削りした後、このビットでなぞるようにするとパーティングラインはだいたい消えます。それほど盛り上がってないパーティングラインなら、写真2のビットを使わずに、いきなりこのビットを使っても構わないぐらいです。
 写真5のビットはちょっと分かりづらいのですが、先端が細い棒状になっていて、その部分に切削用の刃がついているものです。細かい部分でナイフやサンドペーパーが入りにくい部分にはこのビットが重宝します。ボークスの素体では、だいたい手の親指と人差し指との又の部分に大きなパーティングラインがあります。これが結構目立つので削りたいのですが、アートナイフでは刃が入らないし、サンドペーパーでは非常に手間がかかります。そこで私はこの部分のパーティングラインを削るのこのビットを使ってます。

(写真4) (写真5)
サンドペーパーのビット 細い棒状のビット


 写真6は丸鋸状のビットです。普段はほとんど使わないのですが、首ジョイントのパーツを自作する際に、プラ棒やプラパイプを切断する際に用います。これで切るとカッター鋸を使うよりもきれいな切断面となります。もっとも、直径が小さいので、あまり太いものを切断することはできません。したがって、パーツを切断する際には部品の大きさによって、このビットとカッター鋸とを使い分けています。

(写真6)
丸鋸状のビット


ハンドピースとボンベ

 エアブラシとも言ったりしますが、厳密には間違いです。エアブラシというのはハンドピースとボンベ(またはコンプレッサー)を用いて塗料を吹き付ける技法の名前であって、道具自体の名前ではないからです。
 で、写真7が私の使っているハンドピースとボンベです。ハンドピースの方はオリンポスというメーカーのものです。これもまたずいぶん前に購入したものなので正確な値段は忘れましたが、確か12000円くらいしたとおもいます。現在では、模型用の簡易なものなら3000円くらい、もう少し本格的なものなら6000円くらいであります。ボンベの方は430ミリリットル入りで1200円くらいです。
 普通のドールのカスタマイズには必要ありませんが、ドールに特殊な改造とかを行う場合には必要にもなります。私はカーム様製作日誌のなかで、耳の塗装に使用しました。エポキシパテで製作した耳にきれいなグラデーション塗装を行おうとしたらどうしても必要でしょうね。

(写真7)
ハンドピースとボンベ

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