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三つ編みの端末処理

 植毛のドールヘッドを作る上で、どのようなヘアスタイルにするかは楽しくもありまた悩みどころでもあるのですが、その一つとして三つ編みをすることも多いですね。この三つ編み、編んだのがほどけないようにするために、その端末をどう処理するかが結構重要な問題となってきます。ここでは私が普段行っている三つ編みの端末処理を紹介します。


使用する材料

 使用する材料はテグスと瞬間接着剤です。
 テグスはもちろん釣り用でもかまいませんが、釣り用だと無色透明のものしかありません。最近私はビーズ細工用の色付きのテグスを使用しています。これだと色にバリエーションがあり、髪の色に合わせて目立たないテグスを選ぶことができるからです。本当はもう少し番手の細いものがあるといいんですが。私がよく行く手芸店では一番細いもので4号のものしかないので仕方なく4号を使用しています。細い三つ編みで目立たせたくない場合には釣り用の1号のものを使用しています。
 瞬間接着剤はテグスの結び目を固定するために使用します。写真のような普通の瞬間接着剤でかまいませんが、できれば模型用の高流動性のものがあると結び目を固める際にも大きくなりすぎずにいいと思います。でも気をつけなければ髪の毛に多く染み込んでしまうこともあるので諸刃の刃かもしれません。瞬間接着剤には先細のノズルを付けてピンポイントで使用できるようにしておくといいと思います。



下準備

 今回は適当な植毛ヘッドがなかったので、前髪を切ったときに残しておいた植毛ヘアで三つ編みを作りました。あくまで講座用ですので三つ編みが多少歪なのには目をつぶってくださいね(^_^;)
 三つ編みを編んだら、とりあえず端末は洗濯ばさみやクリップでほどけないように一時固定しておきます。



第一段階の固定

 先ほどクリップで固定した位置の少し上の部分をまずテグスで固定します。私はだいたいテグスは二回巻きで結び目を作っています。写真では分かり易いようにあえて目立つ色の組み合わせで行っていますが、実際に処理するときは目立たない色のテグスを使用してくださいね。
 このようにテグスで結んだあと、結び目にごく少量の瞬間接着剤を流し込んで結び目を固定します。どのぐらいの量を流し込むかは、三つ編みの太さや要求される固定力と相談してケースバイケースで調整してください。
 瞬間接着剤が完全に硬化したら、結び目からはみ出ている余計なテグスは切断します。カッターやハサミを使って切断してもいいのですが、ギリギリのところまで残して安全確実に切断できるという点で、私はニッパーを使用して切断することをお勧めします。



第二段階の固定

 先ほど固定した部位から下の方(端末の方)に少しだけ間隔を置いて、同様にテグスで固定します。このように二段階の固定を行うのは、三つ編みの端を綺麗な房にすることにあります。第一段階の固定のみでは、それまでに編んでいた束の方向が3方向に向いてしまい、三つ編みの端が綺麗な房になりません。そこで、この3方向に向いてしまっている髪の束を1方向に揃えるために第二段階の固定を行います。
 この二段階の固定方法は、三つ編みの束が細いときほど威力を発揮します。写真のように三つ編みの束が太いときだと、髪の束の自重もあって第一段階の固定だけでもそこそこ綺麗な房になるのですが、三つ編みの束が細いときだと繊維の各方向に向く力の方がテグスの固定力より強くなってしまうのでなかなか綺麗な房にならないんです。



出来上がり

 このように端末の処理ができれば、あとはハサミを縦に入れるなり、ヘアカッターを使うなりして三つ編みの房の形を整えてください。また、テグスがどうしても気になるのであれば、この上からリボンを結んだりして隠すのもいいアクセントになります。




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